塗装業者選びに失敗しない 5つの防衛策
同じ塗装で泣いたAさん、笑ったBさん。 はたして、その違いとは・・・・・
「今日中に契約してもらえれば、足場代20万円分はサービスしますよ!」とすすめられ、感じのよい熱心な営業マンだったことから、100万円(SメーカーS塗料を使用)の工事代金で契約したAさん。
一方、Aさんと同じ営業マンから進められたことがきっかけで、その営業マンも含めた数社の業者から見積もりをとり、一番安い見積もりを出した会社と60万円(Aさんと同じSメーカーS塗料を使用)で契約したBさん。
Aさん、Bさん ともに、10年前、同じ会社に分譲された、床面積、色は違えど外壁まで
同じの家を購入した。そして同時期に外壁の塗り替えをしたお二人
3年後・・・
Aさん : 「高い割には仕事が粗く、1年もしないうちに屋根の一部ははがれ、
クレーム電話するも電話は使われていない状態。」
不満だらけの塗装工事。
Bさん : 「安かったので、少し不安もあったが、ていねいによくやってくれたので
3年たった今でもきれいなまま。」
大満足の塗装工事。
こんな話を私たちは、よく耳にします。ほぼ同じ内容の塗装工事なのに、
工事金額も工事品質もこんなに違うなんて!!・・・
いったいどうしてこんなことが・・・・
自己防衛策① 工事価格のからくり
簡単にいってしまえば、「会社形態の違い」が原因で、工事価格がかわります。
それでは会社にはどんな形態があるかというと
・テレビCMもしており、超有名なハウスメーカー。
・テレビCMもしており、飛び込み営業専門の大手リフォーム会社。
・飛び込み営業専門の小規模リフォーム会社。
・分譲住宅等を数多く手がける、地域で有名な建築、不動産会社。
・町の工務店、大工さん。
・ホームセンター。
・ゼネコンや公共工事を手がける地元大手塗装専門店。
・直接個人住宅を手がける中小塗装専門店。
・上記すべての業者から工事を請け負う下請け塗装専門店。
どれもこれも、ある意味、塗装工事を受注する塗装業者になるわけですが、
それぞれ会社形態が違い、工事価格の内訳の割合や中味も違います。
それはどうちがうか!
おもに工事価格を構成する内訳をみてみると・・・・
直接工事費(直接工事にかかる費用)
① 施工職人の人件費、
② 材料費(使用塗料代その他テープ、ビニール等の消耗品)
間接工事費(工事には関係ない費用)
③ 営業マンの人件費(歩合給与)
④ 諸経費(会社運営のための費用)
⑤ 広告宣伝費(CM;チラシ、パンフレット等)
利益(マージン)
⑥ 元請け業者の利益
⑦ 下請け業者の利益
以上7種類の内訳に分かれます。
それぞれの形態により
(直接工事費用だけで塗装工事できる)会社から
(上記すべての費用をかけないと塗装工事できない)会社まで、
最低2種類の費用しかかからないところから、7種類すべてかかるところまで、実に様々です。
そうなると、単純に比較すると(直接工事費用だけで塗装工事できる)会社が一番安いということになります。
何はなくとも価格だけで選ぶという方には、最適ですが・・・。
しかし それだけを判断基準に業者選びをすると危険がいっぱいです。
自己防衛策② 下請け工事のひみつ、教えます。
(「下請け工事にクレーム多し」と、いわれている 下請け工事のからくり教えます)
工事をする方法として、自社の職人が直接工事する方法と他社の職人を使って(下請け会社)工事する方法の二種類あります。
とくに。品質に影響をあたえるのは他社の職人を使っての下請け工事です。
それはなぜか、主に下請け会社の塗装会社は、営業力、知名度信用力などがないため、直接、一般のお客様からの仕事の依頼は、ほとんどありません。
ですから、上記のハウスメーカーをはじめとした会社(元請け)の下請け工事をするしか道はありません。
さらに、悲しいことに、下請け会社というのは、仕事を元請け会社から継続してもらえる代わりに工事代金などを安くたたかれます。それだけでも苦しいのに、業者乱立や価格競争の影響を受け、さらに安くたたかれ、ほとんど利益にならないような仕事が増えてきています。でも仕事しないことには生活できません。やるしかありません。
1棟でも多く、次から次へと、数をこなさなければ儲けが出ません。
「職人のこだわりでていねいにいい仕事するぞ!!」と悠長なことは言ってられません。そんなことをしていたら、赤字は増えるばかり一向に儲けのもの字もでてきません。
数をこなすためには、どうしても大雑把な粗い仕事になります。
なかには「3回塗る契約のところを1回しか塗らない」というような悪質な手抜き業者もでてきます。
こうなると、せっかく高額な工事金額の耐久性のよい塗料で工事したとしても、低額な耐久性の悪い塗料を使った工事と同じになってしまいます。
直接工事か下請け工事か、あなたならどちらを選びますか?
これまでの内容で下請け業者の工事がすべて悪いというように伝わってしまったならば、それは誤解です。お許しください。すばらしい工事をしている下請け業者もたくさん存在します。
ただ、直接工事する方法に比べると、どうしても下請け工事のクレーム発生が多くなるのは事実です。