悪徳リフォームに関する国民生活センターのレポート

[特別調査] 「訪問販売によるリフォーム工事」に係る消費者トラブルの現状と 被害防止のための方策(概要)

うちのお祖母ちゃんも引っかかりましたが、高齢者をねらった悪徳リフォーム業者は後をたちません。

モニター商法、点検商法をつかって消費者の無知につけこむ方法はドンドン巧妙になっていきます。

全国の消費生活センターを監督している国民生活センターには、こうした住宅リフォームに関する苦情が山のように寄せられています。

最近苦情件数が増加しているものの一つに、住宅のリフォーム工事に関する苦情があ る。特に、家庭への訪問販売で勧誘されるリフォーム工事(以下、訪販リフォームとする) の苦情が多く、例年、リフォーム工事全体の 8 割近くを占める。

訪販リフォームの苦情は、件数が多いだけでなく深刻な内容のものが多い。執拗な勧誘、 虚偽の説明、強引な契約、杜撰な工事、トラブル対応の悪さ等、典型的な悪質商法被害で あることに加えて、リフォームとはいえ住宅工事であるから契約金額も高額で、相談 1 件 当たりの平均契約額は 200 万円を超える。

加えて、60 歳以上の高齢者に被害が多いことも 見逃せない特徴である。高齢社会の進展に伴い今後も被害の増加が懸念される。 そこで、訪販リフォームの消費者トラブルを分析・調査し、問題点を明らかにすること
で、消費者被害防止のための方策を検討することとした。

こうした背景を受け、国がまとめたレポートがコチラです

国民生活センターによるリフォーム被害のレポート

レポートのあらまし

訪問販売による被害の割合

1997 年度以降 2001 年度までの 5 年間に寄せられた住宅のリフォーム工事に関する消費者 苦情 41,262 件のうち、店舗販売、訪問販売等の販売形態が分かっているものは 37,509 件 である(2002 年 6 月 20 日までの入力分)。このうち 76.7%に当たる 28,779 件が訪販リフ ォームであるから、いかに訪問販売に問題が多いかが分かる。

スクリーンショット 2016-05-03 13.14.26

この図は、訪販リフォームの年度別苦情件数と各年度のリフォーム工事全体に占める割合を 示したものである。

苦情件数は毎年度増加を続けているが、リフォーム工事全体に占める 訪販リフォームの割合は毎年度 77%前後で推移している。

被害の多いリフォーム部位

工事個所

件数

割合

リフォーム工事の内容例(件数順に記載)

1屋根

8,157 件

44.0%

瓦塗り替え・雨漏り修理

2外壁

5,182 件

28.0%

塗装

3浴室

1,128 件

6.1%

改装

4台所

357 件

2.0%

改装、システムキッチンの組み込み

5床下

318 件

1.7%

害虫防除工事、耐震工事

6トイレ

215 件

1.2%

 

7ベラ
ンダ

160 件

0.9%

 

苦情の内容

  1. 契約について
    契約や解約について
    約束が守られない
    クーリングオフを受け付けてくれない
    契約書や仕様書について
    代金について
    高齢者への強引な勧誘
  2. 販売方法について
    強引な勧誘
    点検商法
    見本工事商法
    説明がウソ
    つぎつぎ販売
  3. 価格が高すぎる
  4. 工事の質が悪い
  5. クレーム対応が悪い

国民生活センターによるリフォーム被害のレポート